パラサイトを観た。
すごく面白い映画だった。
テーマは重く、ハッピーエンドでも無いが、コメディのように笑えて、話の展開にハラハラ緊張し、「面白い映画ってこういうものだったね」と思った。
映画は監督のものだと思っているから、ひたすら暗くて引きずるような映画も、監督の想いが強過ぎて自己満足っぽい映画も、ただオシャレで雰囲気だけで観る映画も、色んな映画があった方がいいと思う。
でも、やっぱり映画は面白い方がいいんじゃないかな、と思った。
映画監督の才能って皆が持っているわけではないのだね。
私が一番印象に残っているシーンは、最後の方に母と息子が裁判所にいるシーン。
悲しみに泣く訳でもなく、何でこんなことになったんだっけ?みたいな、ぼやーんとした顔で立っている二人。
人は、ある日突然思ってもいないような状況に陥り、茫然と佇むことがあるんじゃないかな。
悲しみに泣き叫んだり、必死に前を向こうともがいたり出来るうちは、まだ希望があると言うか。
起こったことが、余りにも現実離れしていて、立ち向かうには希望が少な過ぎて。
絶望してるのとも少し違って、諦めざるを得ない、と言うか。
エンターテイメントとして、とても楽しんだけど、その場面が1番切なかった。