精神科病棟に家族や大切な人を入院させるのは、とってもつらいことだ。本人の気持ちを尊重出来ない形でのことなら尚更。
ほっとしたと同時に罪悪感との闘いが始まる。
「あの時のあの行為は、言葉は、間違ってはいなかった?」と自問自答を繰り返し、周りの人の助けをかりて「これで良かった」と着地出来るように自分を納得させる。
精神科病棟の医師や看護師、看護助手の方々は色々な事情をよく理解してくださり、良くしてくれる。
でも面会に行くと、どこからか叫び声が聞こえ、目が虚ろな人を見ることになる。鍵は二重にかけられ、夜は皆同じ時間に薬で深く眠る。
客観的に状況を把握出来る人ほどつらいと思う。
私もあまり深く考えないようにしている。
このドラマが好きなのは、精神疾患についてしっかりと描いていて、尚かつ素敵だから。
病気に向き合う患者も、医者も、温かい心を持っていて「あぁ、素敵な人たちだ」と憧れられる。オシャレに暮らしていて、見ていて楽しい。
だから、深刻なドラマほど、美しくて可愛くてかっこいい人が演じて欲しいと思う。現実の世界は貧しくて汚くて老いたものに向き合っているから。
現実とは程遠い美しさのこのドラマが、温かさと希望をくれると思うから。